飴ちゃん舐めたい

あめ、たまに食べると美味しくない?

光の魅力

最近、光の魅力を、強く感じる。というのも、太陽光が低い位置から差し込む季節であるからだ。そう、その光の魅力に気がついたのも、去年の11月頃から。

最初は、なんだったかな?そう、あれかな。草花に当たる光の魅力。例えば、黄色く紅葉した銀杏の葉っぱ。その可愛い黄色のひらひらに、少し低い角度から太陽光が当たる。晩秋から冬にかけての陽光は、低い位置から差し込む。そのため、光の強さも弱く、さらに色も空気中を通過する距離が長いためにマイルドになっている。多分。オレンジ成分が少し多い感じがするよね。私はそう信じています。そして、その光が秋の黄色にあたる。葉っぱは薄く、その光は葉っぱを透けさせる。美しい。少し風に揺れる、死を間近に控えた美しい黄色。晩秋の陽光の中で輝いている。大変美しい。

もちろん銀杏の葉自体の魅力もあるのだが、やはり一番は陽光そのものの魅力。地面に写っている木の葉の影。建物の影と太陽光に照らされたエリアのつなぎ目の、少しぼやけている部分。風で揺れる木の影。全部美しい。寒い季節の陽光は素晴らしい。

中でも美しいのは、地面に落ちた赤や黄色の落葉たちに降り注ぐ陽光。柔らかい日差しが、カラフルな死体を優しく包み込む。その暖かさ、まどろみ。暖かい。柔らかな春の日差しとかいうけど、晩秋の日差しの方が柔らかいと思う。影とのコントラストがあると、なおよし。日の暖かさがより際立つ。いや、生と死のコントラストだろうか?

その柔らかい陽光は、人間をも美しくする。陽光の中を歩く人を見よ。その人の背後から光が射す、いわゆる逆光の向きで。その毛髪の輪郭は、柔らかい陽光により透明になる。風でたなびく光の輪郭を纏っている人。美しい。とりわけブロンドの色が映えるように思われる。

この美しさ、太陽光が低い角度から射すからこその賜物である。日本が高緯度地域にあることに感謝の念を禁じ得ない。ボリビアとか、常春って言うじゃないですか。そういう気候羨ましいな、と思っていたんですが、赤道に近いボリビアではきっとこの美しさは味わえないんじゃないかな?